休まないことより、
戻って来られたことの方が大切だった。
ある子がいました。
学校のこともあり、
気持ちが沈んでいた時期がありました。
それに合わせるように、
バスケットボールの練習にも来なくなりました。
何かあったのだろうか。
そんな心配をしていましたが、
保護者の方も、
「特別何かあったわけではないんです」
と話していました。
もしかしたら学校のことかもしれない。
もしかしたらバスケのことかもしれない。
本人の中で、
言葉にならない何かがあったのかもしれません。
理由ははっきりわからない。
でも、
足が遠のいていたのは事実でした。
こういう時、
大人はつい焦ります。
「早く来られるようになってほしい」
「頑張ってみようよ」
そんな気持ちになる。
でも、
無理に引っ張ろうとすると、
余計に遠ざかってしまうこともあります。
だから、
今は休む時間なのかもしれない。
そう思いながら、
戻って来られる場所だけは残しておこうと思いました。
そしてしばらくして、
その子はまた練習に来るようになりました。
以前と同じように。
特別な言葉があったわけではありません。
大きなきっかけがあったわけでもない。
ただ、
少しずつ気持ちが整ったのだと思います。
その姿を見た時に感じたのは、
休まなかったことの価値ではなく、
戻って来られたことの価値でした。
人は時々、
立ち止まることがあります。
離れることもあります。
でも、
安心して戻れる場所があれば、
また歩き出せることもある。
だから、
休んだことを責める必要はない。
戻って来られたこと。
その一歩を、
大切にしたいと思います。

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